カーテンや窓にも快眠のためのポイントがある

短いカーテンはNG

寝室の保温に大きく影響するのは、空気です。普段、厚いコートを1枚着るより、カーディガンやジャケット、コートを重ね着するほうが、あいだに空気の層がたくさんできるぶんだけ、温かく保温性にも優れます。
室内でも同様で、冬の寝室の保温には、冷気の入りこむ窓側にカーテンを下げて、空気の層をつくるとのがポイントです。
といっても、冬だけ二重のところを三重にというのは、不可能です。
そこで、カーテンを天井から床までの長いタイプに換えしまいます。窓のサイズに合わせるのではなく、窓のある壁面すべてをおおカーテンで覆ってしまう方法です。ふくむ空気の量が多くなるうえ、部屋も広く見えてゆとり感も生まれより快眠しやすくなるでしょう。

夏場はカーテンをかえる

カーテンのつくる空気の層が、保温の役割をして冬の寝室の暖房効果を高めるとすれば、反対に夏は、その空気のおかげで暑さがひどく感じられることにります。
夏の寝室には厚手のカーテンは不要です。そのほうが涼しくて寝苦しさを感じなくてすみます。ただ、カーテンの役割は温度調整だけでなく、目隠しの効果もあります。そんなときは、二重、三重とドレープ(ヒダ) の多いものさえぎを選んでかけ、光や視線を遮るようにすればいいでしょう。朝日などで目が覚めてしまう人などは、夏でも厚手のカーテンがおすすめです。

冬はレースを外す

一般的な家庭では、レースのカーテンと厚手のカーテンで二重にします。ふだんはそれでいいのですが、冬になったらレースのほうを外してしまいます。かわりにドレープカーテンの二重がけにすると、それだけで空気の層をつくることができて、冷気がしのびこむのを防げます。さらに、室内での暖房効果を逃がす割合も少なくなって一石二鳥です。

冬はカーテンボックスを付ける

カーテンのつくる空気の層で、保温効果がどのくらいちがうかがわかって、それを実行したとしても、まだ足りない場合もあります。じっは、カーテンレールの上部にあるすきまが室内の空気を冷やしてしまうのです。温かい空気は、この隙間からカーテンの間に入り、冷やされて下からでてきます。そこで寝室の足元が冷たいのです。せっかくの温かい空気がこの隙間に入り込まないようにカーテンレールにカーテンポックスをつけるのがおすsめです。。あるいは、上部を紙で覆って、暖気の抜け道にならないようにしなければ、寒い冬はなかなか温まりません。

窓の隙間はふさいでおく

冬は空気が乾燥するというのは、日本の気候の特色です。空気が乾燥すると、当然ですが木が乾きます。あぜくら正倉院の校倉造りの例をもちだすまでもありませんが、湿気ったときの材木は膨脹し、乾燥した木は縮んで隙間をつくります。
サッシ窓ならそんな心配はありませんが、日本伝統の木造建築の家屋では、木製の戸が多用されていて、冬場はこれが乾いて隙間風ができてしまいます。目張りでふさぐような手当てをしておかないと、寝室の気温が下がり、安らかな眠りは得にくくなります。暑いストレスよりも寒いストレスの方が不眠になりやすい傾向があるようです。

快眠できる寝室づくり

寝室には仕事に関するものは置かない

ストレスは快適な睡眠の最大の敵です。それなのに、やりかけの仕事の書類が寝室に積み上げてあると、それが気になってゆっくり休めません。いずれスクラップしようとチェックした新聞や雑誌が、部屋の隅にたまっていたりするのも目の毒です。できるかぎり棚にしまうなど、目に触れないよう片づけて、日常の繁雑さを気にせずに布団に入れるようにしたほうが安眠できるでしょう。
寝室に仕事を持ち込んでしまうと、脳や体が緊張から解き放たれる時間がなくなってしまい自律神経などが不安定になってしまいます。
思い切って寝室は、仕事とは区切りをつけてしまったほうがいいでしょう。

寝室を散らかさない

睡眠を満足なものに感じるためには、起床のときの気分も非常に大きく影響します。とにかく目を開けたときスッキリしているのが重要です。
それが、ベッドサイドに寝る前に飲んだハーブティーのカップがそのまま、読みかけの雑誌が床に散乱、パジャマの上に着ていたカーディガンがくしやくしやに丸まって布団の上…といった散らかった状態では、起きたときの気分がよくありません。
そして、その気分が一日を左右してしまうほど影響力大なのです。寝る前に、ざっと部屋を片づけ・掃除をしておくと、翌朝の気分が晴れやかです。

床・畳・カーペットも掃除

いくら布団を干してホコリをたたいても、掃除機をかけても、それを敷く床のほうが汚れていては、寝心地のいい布団にすることはできません。それというのも、ダニはカーペットや畳のほうにが繁殖しやすく、掃除を怠っていると温床になってしまうのです。
いくら寝具を防カビ製品に換えても、畳の目やカーペットの毛足にホコリが詰まっていたりすると、何の効果もありません。

押入の閉めっぱなしはNG

押し入れは、それでなくても壁とふすまに閉じこめられた空間ですから風通しが悪くなっています。しかも、収納するものが寝た人間の汗を吸った布団とくれば、押し入れの中の湿気は室内の何倍にもなってしまいます。
天日干しで注意しているとはいっても、ときにはふすまを開けて換気をしましょう。
とくに、シーズンオフのこたつ布団や毛布をしまった部分は、つぎのシーズンまで閉めっばなしで、壁に結露を生じやすくりなります。これはカビの原因にもなります。2 天気のよい日の日中に開け放しておく、しまった寝具を取り出して干すくらいの手入れが大切です。

押入の湿気はこうしてとりのぞく

押し入れに布団をしまっておくと、どうしても湿気でニオイをこもらせてしまいます。カビ臭いニオイも気になります。日光に当てて干せるシーズンなら、毎日でも干して、夜のあいだにかいた汗でこもった湿気を乾かします。問題は、梅雨時には、干すこともできず、高い湿度で余計に湿っぽい布団になり、それこそ安眠の大敵となってしまいます。
少しでも湿気を取り除き、ニオイをとるには、レギュラーコーヒーのだしガラを押し入れに入れて置いて快適な布団にしましょう。
もう履けなくなったストッキングのスネ部分を利用し、中にコーヒーかすをよく乾燥させて詰める。この棒状の脱臭・乾燥剤を布団といっしょに押し入れに入れておくだけでOKです。

結露に注意

室内の空気が暖かく湿気を帯びてい、それを隔てる窓ガラスの外の気温が低いとき、室内の湿気がガラスに水滴となってたまるのが結露です。暖房を効かせる冬に、気密性の高いマンションなどで多く見られる現象ですが、これはそれだけ部屋の湿度が高いということになります。
結露を生じていないにしても、押し入れの中はその湿度で、収納された布団がしっとりしてしまいます。
これでは心地よい眠りの得られる寝具とは逆です。
たとえベッドルームで布団は室内に出しっばなしとしても、窓が結露するような寝室なら、やはり布団もそれなりの湿気をふくむのです。
湿度50%を目標に、まずは結露しない部屋を日指して除湿の工夫をしたほうがいいでしょう。

布団を敷く場所も考える

毎日同じ場所には敷かない

畳に布団を敷いて寝るのは、湿気予防の面からいうとベッドにくらべてデメリットの方が多くなるのは当然です。
同じように、ダニアレルギーの人にも、布団は大敵です。敷いた布団のほどよい湿気、その上に寝ている人間の体温がダニの活動にいちばん最適な環境になってしまうためです。
根本的な害虫退治対策を講じると同時に、毎日の睡眠でもダニの攻撃から体を守る工夫をすることで快眠にもつながります。
それには、毎日同じところに布団を敷かないことです。前夜に敷いた布団で湿気をふくんだままの畳には、ダニの潜んでいる確率が高いためです。

寝室はコルクやフローリンクはNG

洋間の寝室でベッドを置く際、床材に何を使うかも快眠を左右する条件です。掃除のしやすさやベッドを置くことを考えてフローリングにすると、布団のホコリなども目につきやすく、きれいに保てます。すこし床に弾力が欲しいならコルク張りにする方法も思いつきます。 ただ、寝室に必要な保温性、吸音性、湿度調節のことまで気をくぼるなら、ウールカーペットの敷き込みがベストです。もしフローリングなら、せめて温度調節ゆかに床暖房を取り入れたいところです。

フローリンクの上に布団を敷くのはNG

敷き布団は硬めのほうがいいというので、マットレスを敷くのをやめ、フローリングの床に直接布団を敷いて寝る方法が思いつきますがこれはダメ。骨のためにはよくても、フローリングに被害が及んでしまいます。
それが、人間のかく汗による湿気で、毎晩同じ位置に布団を敷けば、湿度で床が濡れて変色の原因になる。フローリングに布団を敷きたければ、スノコを一枚置き、その上に布団を敷けば湿気の逃げ場所があってシミをつくらないですみます。スノコは押入に布団をしまう際にも必ず設置すると湿気対策になります。

北枕は安眠効果大

安眠の基本知識として、もうだいぶ前から「頭寒足熱」と言われてきました。頭は涼しく、足を温かくして眠るといい睡眠が得られるというものです。
その一方で「北枕」は縁起が悪いと言われています。
お釈迦様が入滅したとき頭を北に向けて寝たから、枕を北側にして寝るのは死者だけというものですしかし、涼しい北に頭を向けて寝るほうが理にかなっているのです。なにも迷信にとらわれる必要はないでしょう。

窓際で寝るのはNG

ベッドサイドの窓から外の泉色を眺めたくなるのは、誰もが同じです。病弱な美女の闘病の物語では定番の風景です。
ふつうの人が1日を終えて取るリフレッシュのための睡眠には、ほどよい気温や湿度のある寝室での熟睡が必要です。
もし窓際にべッドがあると、冬は隙間風の寒さを受け、室内でいちばん寒い場所になってしまいます。
冬にかぎらず、朝の冷え込みに、思わずプルプルと目を覚ますこともあるでしょう。
夏は窓を開けておけば涼しくて寝つきはいいかもしれませんが、逆に寝冷えの不安もあります。

東側の部屋はおすすめできない

春分の日を過ぎると、日の出は朝の6時よりどんどん早くなります。東向きの部屋では、それ以前からかなり明るくなった空の気配が、カーテン越しにもわかるでしょう。
ふつう、朝の目覚めは窓から差しこむ光や、鳥の声があれば、どんなに気持ちいいものだろうと思います。しかし、現実はとにかく遅刻しないギリギリまで寝ていたい人がほとんどです。そんな人に、早くから射す日の光は熟睡のさまたげ以外のなにものでもない。できれば寝室は東側の部屋を避け、日光の入らない環境にしておくほうが、睡眠不足を招かずにすみそう。やむをえない場合は、雨戸を閉める、厚地の遮光カーテンを選ぶなど、朝日を防ぐほうが安眠にはおすすめです。

安眠のたのための照明のポイント

寝室の照明は真っ暗にしない

もし夜中に目が覚めて、寝室が真っ暗だったらどうでしょう?健康で、睡眠になんの障害もない人なら、そのままふたたび寝てしまうでしょう。
しかし、神経質な人では、その暗闇が不安を招き、それ以後、また寝るというのができなくなってしまいます。不安などの緊張は、安眠を阻害します。
実験によっても、暗闇では脳波が乱れるということが確かめられていて、おだやかな眠りにつくことをさまたげる条件となります。
ベッドサイドに豆球をともしたスタンドを置くとかコンセントに差し込むタイプのフットライトを用いるなど、寝室を真っ暗にしないライティングの工夫が必要です。

寝室の蛍光灯はNG

眠りにつきやすい人間の心理状態に、光の与える影響は大きく影響します。入眠に関する実験では、光の強弱とともに光の色合いも大きく関係していることがわかっています。
はっきりしているのは、蛍光灯と白熱灯の差で、蛍光灯のような白っぽい照明より、白熱灯の赤っぽい光のほうが落ち着いて眠りにつけます。実験結果では、その白熱灯の赤みをおびた光で、しかも薄暗い状態のとき、一番早くスムーズに眠りにつけるという結果もでています。
寝室は温かみのある白熱灯でおだやかな眠りの環境をつくるのがおすすめです。

ナイトランプは理想的な照明

睡眠態勢に入るのに、明るすぎては落ちつかないものです。逆に真っ暗にしてもかえって緊張を高めてしまいます。ほどよい照明が理想的というと、寝室の光源に向くのがろうそくです。アロマテラピーのブームのおかげで、ろうそくを使ったランプ型のものが、さまざま販売されています。そんな中からナイトランプを選ぶと、ふつうの蛍光灯の100分の1程度の明るさが得られ、最適です。ただし、火事には十分注意しなければなりません。

光源は直接目に入れない

寝室の環境を整えようと壁紙やカーテンの色に気をくぼっても、ライティングが不適切だと、落ち着いた雰囲気を演出することができません。間接照明でやわらかい光が注ぐようにするといいのですが、洋室にべッドを置いたスタイルの場合、離れた位置にフロアスタンドを置く、小さなフットライトを点灯しておくといった工夫をしておくのがおすすめです。いずれにしても、光源が直接目に入らないように設定し、メインスイッチを消して休んでも、夜間灯としてこれらがあれば、ほどよい明るさが得られます。

照明のスイッチはすぐ手元においておく

眠りにつくまで本や雑誌を読む習慣のある人は、活字が睡眠薬がわりになっていて、不眠知らずとなるケースも多々あります。
それはそれで入眠儀式として大切にしたいのですが、問題は本を読んでいるの明かりです。「そろそろ眠くなってきたな」というとき、手を伸ばしてベッドサイドのスタンドの電源を切ることができればいい。だが、室内灯しかないとき、わざわざ起き上がって壁のスイッチを切ったりしていると、また目がさえてしまったりする。
面倒でそのまま寝てしまったとしても、睡眠中に明かりがまぶしくて寝返りを打ったりすれば、眠りは、自然と浅くなります。寝室の最後まで点灯しておく明かりのスイッチは、かならず手元で操作できるものにしておくといいでしょう。

明るくないと眠れない子供の場合はどうする?

暗闇ではオパケが出そう… などと子供らしい想像力から不安に陥り、寝つくときの添い寝はもちろん、もし夜中に目覚めても明るくないと大泣きしてしまう。
そんな子のために夜通し電灯をつけておくなんて、無駄づかいの典型です。
できるだけ早いうちにこのクセを直しておいてやらないと大変なことになります。
まず、明かりがないと眠れないという子の部屋に強弱を加減できるタイプの照明を選使います。
数週間をかけて、段階的にしだいに光源を弱めていき、最後は暗がりでも寝つけるようにしつけていくようにするといいでしょう。

照明器具のほこりの掃除は怠らない

ホコリのないきれいな空気の中で寝たいと思って、こまめに寝室の掃除をしても忘れがちなところが一か所あります。
蛍光灯などの笠です。下から見上げても見にくい場所なので、ついうっかりすることが多い場所です。
素朴なハタキや、あるいは化学モップのようなものでホコリ取りをしても、たとえばタバコのヤニなどがあると、こびりついたホコリがしだいにたまっていき、ハウスダストの原因になります。丁寧なふき掃除が必要です。
下からかぷせるカバータイプは、底にホコリがたまったり、光をめざして入りこんだしがいだ虫の死骸が落ちていたりすので外して丁寧に洗った方がいいでしょう。

安眠のための寝室づくり

寝室をゆったり使うエ夫

ゆったりして落ち着く空間でこそ、ゆったりした睡眠が得られるものです。専門家の研究によれば、睡眠中に必要な酸素の量などから計算すると、最低でも大人1人に3畳分くらいの広さが必要です。ということは、夫婦の寝室なら6畳ほどのスペースがあればいいことになります。しかし、もし6畳の部屋だとしても、家具を置いたりすれば床面積は狭くなってしまいますから、夫婦で使う寝室は、せめて8畳は欲しいところです。
できるだけ荷物を少なく、家具も背の低いものを選ぶなどの工夫で、室内の圧迫感を減らすことはできます。

広すぎてもダメ

ゆったりとした寝室をすすめたばかりですが、あまりに広い寝室は快適さとは縁遠いものになってしまいます。
適度のゆったり感が必要とはいえ、必要以上に広いと冷暖房の費用がかさむだけではありません。
横たえた体の周囲に広がる空間が、精神を落ち着かなくさせ、寝つきが悪くなることがあるためです。
せめて頭のほうをつい立てのようなもので囲うとか、ベッドを置く位置を変えて、間仕切りがわりに使える家具を置くなどの工夫をするといいでしょう。

夫婦間の寝室は子供部屋の隣にしない

どんなに狭い自宅でも子供の成長や自立のことを考えると、独立した子供部屋をもたせる家庭が増えるでしょう。そうした陰で、ないがしろにされがちなのが夫婦の寝室です。
夫婦2人きりで過ごす大切な空間を確保するのは当然として子供部屋と隣り合わせというのはNGです。
子供が幼いうちはよくても、成長して深夜までゲームで遊んだり音楽を聴いたりするようになると、騒音問題も起こります。寝室はできれば離れた位置にあるほうがよいですが、マンションなどでやむをえないときでも壁一枚を隔ててというのは避けたいものです。境の壁ぎわに家具を並べるなど、すこしでも防音対策の工夫をするといいでしょう。

寝室に合った色を選ぶ

色が人の心に及ぼす影響は、想像以上に大きいものです。無意識の中で大きなウェイトを占めています。神経を緊張させ興奮させたり、反対に落ち着かせる鎮静効果のあることが確認されています。
しかも1色だけでなく2色、3色と組み合わせること、その色の分量・配合でも効果は異なります。
寝室にふさわしい快眠を得られる色は、鎮静効果が高いとされる穏やかな緑、アイレストグリーンです。このほかに茶系や紺系統で、明度は低く、彩度もあまり高くないものが最適です。壁紙にマホガニー調のものを選ぶなど、寝具や寝間着だけでない色の工夫をしてみましょう。
カーテンをはじめ、寝るまでにべッドサイドで目に触れるものが、いかにリラックスできる色かということが大事なポイントになります。

安眠のための下着選び

パンツのゴムがきついのは×

睡眠に必要なリラックスは、精神面ばかりのことではありません。身体も、日中の締めつける衣服から解放して、ゆったりさせてやらねばならないのですが、そのために着心地のいい寝間着を選ぶだけでは、100%と言えません。下着のパンツのゴムが腰回りを締めつけていることも、体にとっては大きなストレスになっているのです。パンツを脱いで寝てみると、意外に熟睡できることがわかります。
また、パンツのゴムだけでなく補整下着のように、体のラインを整えるものを、すこしでも長く身につけていれば、よりスタイルがよくなりそう? と寝るときもつけたまま、なんていうのは論外です。肉体の解放が心の解放にもつながって、安眠のきっかけになるのですから、ごくふつうのブラジャーやガードルも、もちろんはずして寝たほうがいいでしょう。

靴下もNG

冷え性の女性などでよくみられるのが、ソックスをはいたまま眠る人です。たしかに足先が冷たいと、眠りにつきにくいのもわかります。末梢血管の血流がよくないからですが、眠ってしまえば副交感神経の働きで血管が広がってこれは解消されます。
ソックスをはいて眠ると、睡眠中の体温調節が問題となってしまいます。ソックスをはいたままでは、足の裏の発汗作用が高まり、熱をもってくるようになります。ソックスによって、熱の逃げ場所がなく、体温調節ができなくなって体に汗をかき、かえって疲労感を高めたりするのでソックスは脱ぎましょう。かわりに、足の太い血管だけを温めてくれるレッグウォーマーがおすすめです。

靴下がないと眠れないという人は?

「頭寒足熱」は安眠のための基本中の基本です。冬場に冷えて眠れないからと、とくに女性の中には靴下をはいたまま寝る人が多いのですが、これは避けたほうがよいことは、すでに書いたとおりです。しかし、どうしてもソックスをはいて寝たいというなら、五本指ソックスをはいて寝るのがおすすめです。もともとはフットケア用のソックスですが、適度に汗を吸い取ってくれるので気持ちがいいのです。綿素材ならさらに肌触りもよく、吸湿性もアップします。

子供の腹巻きはNG

子供の寝冷えが心配だからと、夏でも腹巻をさせて子供を寝かせている人もいます。しかし、子供は汗をかきやすいのに、腹巻きでしめつけると通気性は悪くなり、汗を発散させることができなくなります。そのために、かえって体のほかの部分が冷えてしまったり、暑くて布団を蹴飛ばしてしまうこともあります。子供は寝間着さえちゃんと着ていれば、腹巻きはしないほうがいいでしょう。

パジャマの注意点

ジャージはダメ!

ジャージは、家の中でごろごろしている普段着にもよく、ちょっと近所までタバコを買いにいくのにも恥ずかしくないウェアとして、とても便利です。寝間着にしている人も多いことでしょう。ただ、ジャージはあくまでスポーツウェアであって、運動に耐える丈夫さが取り柄です。そのため厚地でつくられているので、寝間着には適しません。
運動するときラクなことと、寝具の中でラクに動けることとは、むしろ相反するものです。

寝間着はまめな洗濯が大切

着心地がいい寝間着の条件は、運動性と吸湿性です。この2つの条件を満たしていても、1週間も同じ寝間着で寝ていたのでは、いい眠りは得られません。汗を吸って汚れた寝間着では、健康面にもよくないので、かならずこまめに洗濯をしたいところです。とくに、汗の多い夏場は、洗濯が面倒でも毎日着替えるのがよいでしょう。

寝間着のサイズも大切

人間は寝ているあいだも寝返りを打つなどで、相当の運動量になります。そのとき、動きを束縛するような寝間着では、いいものとはいえません。
袖ぐりなどがゆったりした、体の動きをさまたげないものがよいでしょう。しかし大きすぎたり長すぎたりで、裾がめくれて体にまとわりつくようなものでは困ってしまいます。
立体裁断などで、人間の体のまるみを考慮したものを選びましょう。

材質も大事

寝間着選びでは、動きのラクなゆったりしたものを優先して選びますが、そのとき、もう1つ忘れてはいけないことがあります。
それは材質です。一晩にかく汗をちゃんと吸収してくれるものとなると、やはりコットン(綿)がいちばん。肌触りが柔らかく着心地のよいものを選びましょう。

赤ちゃんの寝間着は?

赤ちゃんは、大人ほど体温調節を容易に行えません。そこで、寒さ・暑さにきちんと対応するために、すぐに何かを羽織らせたり、脱がせたりと、親が気をつかってやらなければなりません。
それは、就寝中も同じです。ふだん1人で寝かせているときに着せる寝間着で、そのまま親といっしょに寝てはいけません。親の体温で布団の中は温まり、ふだんより暑くなって、赤ちゃんの体温が上がってしまうためです。
それを考慮して、赤ちゃんといっしょに寝るときは、ふだんより薄着にさせましょう。

毛布、マットレスの扱いのポイント

清潔さが大切

じかに体に触れる毛布は、汚さないようカバーでくるむと、せっかくの温かい肌ざわりがなくなってしまいます。かといって、直接かければ汚れてしまいます。清潔に使うにはこまめな洗濯が必要ですが、自宅で洗うと乾くのに時間がかかります。
そこで、上手な干し方を紹介します。対角線で二つ折りにし、その部分を竿にかければ、竿から下がる部分が三角になり、水が一点に集中して落ちやすくなり、早く乾きます。毛布を干す時期は、秋~冬の間になることから少し工夫が必要です。

電気毛布はあまりおすすめできない

冬の寝具を温めるのに電気毛布や電気敷布は便利ですが、あまり頼りすぎるのはおすすめできません。安眠の条件は「頭寒足熱」で、冷える足先だけちょっと温めてやれば、自分の体温で布団はすぐに温まります。電気アンカでもいいですが、これだと熱くはないので当て続けて低温火傷の心配があります。末梢血管の血行を促して温かくする足熱にいちばんいいのは「湯たんぽ」。いちいちお湯を入れるのが面倒という人には、電子レンジで何度でも温めて使える優れものも市販されています。
足元あったか快適快眠グッズ一覧はこちらで紹介されています。

ベッドパッドも洗う

ベッドのマットの上に置き、人間が眠っているあいだにかく汗を吸い取ってくれるのが専用のパッドです。マットの傷みを防ぎながら人間が快適に眠れるようにしてくれるわけですが、それだけに汗を吸って、パッド自体は汚れて傷みます。いくら上からかけるシーツを交換しても、パッドが汚れていたのでは意味がありません。洗濯替えに2~3枚は用意して、1か月に1回は定期的にクリーニングしてきれいにしておきましょう。

マットレスの厚みにも注意

布団の下にマットレスを敷くのは、床からの位置が高くなるので、湿気やホコリ対策としてよいでしょう。ただし、敷き布団だけでは薄くて背中が痛いからといった理由で、厚いマットレスを選ぶのはおすすめできません。厚さのあるぶん、上に敷く布団しだいでは重さのために体が沈みこんで、腰痛や坐骨神経痛の原因になりやすいのです。
敷くなら5~6cmの薄くて硬いものがいいでしょう。さらに上に敷く布団は、ふつうのものより厚めのものを選び、マットレスの影響を受けないようにします。

ベッド選びの際のポイント

マットレスの硬さ

ベッドのマットレスが軟らかいと体が沈み、骨のためにはよくありません。また、腰が痛くなる場合も多いでしょう。だからといって硬ければいいかというと、それもそうではありません。硬すぎると、頭部、仙骨、背部、かかと部分にだけ体重がかかり、そこが血行障害を起こしてしまうのです。とくに病人の場合は、寝返りが打てなかったりすると床ずれの大きな原因にもなるので、マットの硬さ選びはとくに慎重に行いたいものです。

低すぎるベッドはNG

人が動いたりすることで昼間のあいだ空中を舞っていたチリやホコリは、夜になって動くものがなくなると床に沈んできます。布団に比べてベッドがいいというのは、この浮遊塵が避けられるからですが、ベッドが低ければマットレスと敷き布団を重ね敷きした時とほとんど差がなくなってしまいます。
床との差は最低でも40cmくらいは欲しいところです。理想の高さは、起きて腰かけたとき足の裏がきちんと床に着くくらいです。

ベッドでもダニには注意

畳やカーペットのホコリにくっついているダニが、敷いた布団に移ることにくらべたら、ベッドは清潔で安心と思っている人が多いのは一般的です。
たしかに、床からのダニの移動はほとんどありませんが、布団と同じようにべッドのマットレスがホコリや人間のアカをためてしまえば、それはやはりダニの温床になります。寝室の窓を開けて掃除をするとか、ベッドパットをこまめに洗濯するほか、たまにはマットレス自体に掃除機をかけるなどの手入れをしましょう。

ベッドサイズは重要

家具売り場にいくと、陳列されたベッドに目を奪われてしまって、ついデザインにばかりに目がいってしまいます。試すといっても、せいぜい腰かけてみてマットのスプリング具合を見るくらいでしょう。
しかし、それではいけません。マットの硬さも大切ですが、見逃してはならないのはサイズです。
寝返りを打つことを考えれば広いほうがいいに決まっています。ただ、置き場所との兼ね合いもあるから、シングルで肩幅の2.5~3倍、最低でも100cmの幅は欲しいところです。理想はもう少し大きめの120cmです。

実際に触って選ぶ

1日のほぼ三分の一を寝て過ごすのだから、ベッドの寝心地というのは人生を左右するといってもいいくらいです。必ず手で触れて、腰かけてみてマットレスの硬さを確かめ、できることなら、一度横になってみるのがおすすめです。寝てみないと、腰の部分だけが沈む、寝返りが打ちにくいといったことがわかりにくいためです。
そのほかにも、起きあがるときのスプリングの具合など、確かめなければならないことはたくさんあります。
通販でサイズやデザインだけを見て決めたのでは、こうしたことが何もチェックできません。通販で購入する場合には、まず実物を見て品番を確かめた上で購入しましょう。

ウォーターマットは?

ダブルコイルとか腰痛防止に沈まない硬さの特殊ウレタンなど、あれこれ工夫され、たくさんのベッドマットがあります。体のためを考えて、そんなマットを選ぶ人も増えています。
さらにいい睡眠を条件にするなら、気持ちよさも大切です。
そんな視点で選ぶと、ウォーターマットもおすすめです。中に入った水のおかげでマットが自然に体の形に沿い、重力も均等に分散するので、体への負担が少ないのです。なので、どんな姿勢でも眠りは深く、疲労回復にもよいです。

気持ちよく眠るための「お布団のお手入れ方法」

布団は陰干し?

布団を天日に干すと、生地が褪せてしまったり、傷んだりします。また、中綿として羊毛を使ったものでは、陰干しをすすめている商品もなくはありません。
羽毛布団も、羽が飛び出さないようパラフィン処理をするので、熱に弱く、天日干しはいけないというのが常識でした。ただ、最近では、布団の製造技術の全般が発達していて、おひさまに当てたくらいでどうなるものでもありません。それよりも、湿気やホコリを出すための布団の日光浴のほうがメリットがあります。思い切って天日で布団を干しましょう。

よりしっかり乾燥させるには

布団を干す最大の目的は、寝ているあいだにかいた汗を吸った布団を乾燥させることです。そのために、布団干しにはできるだけお天気のいい日を選ぶのは当然です。高温になるほどいいからです。そこで、布団を干すときに黒い布をかけてやれば、熟をよく吸収して一気に高温になります。布がなければ、黒いビニールのごみ袋でもいいでしょう。ただ、これだと湿気が抜けずにこもってしまうので、園芸用の穴開きシートならおすすめです。

畳も干せばなおよい!

湿気対策、ダニ退治とばかり、毎日布団を干しても、その布団を敷く畳にホコリや湿気がたまっていればせっかくの布団干しの効果も半減してしまいます。たまには畳も日光浴させて、カビや雑菌退治をするといいでしょう。昔ながらの大掃除の要領で畳をあげ、外気と太陽に当てるだけで、さわやかさが違ってきます。

外出の用事があるときには

絶好の「布団干し日和」でも、外出などで布団が干せない日もあるでしょう。しかし、それほど悩む必要はありません。日当たりのよい窓ぎわにイスを並べ、布団を広げてガラス窓越しの日光を当てればいいでしょう。室内ですから、帰宅が遅れて日が陰ったらとか、急な雨がきたら、という心配も大丈夫です。

布団を叩かない

布団を干した後、パンパンとたたいて埃を出す光景はよく見られます。たたくのはかまわないのですが、あまり強くたたくのは、布団生地や中の綿を傷めているだけです。ダニなどを追い出すつもりでも、実はその効果はほとんどありません。ダニ退治は布団にこまめに掃除機をかけるしかないのです。

花粉の時期は干さない

一時期ブームとなった布団乾燥機。やはり天日干しの実力には劣りますが、布団乾燥機も年々進化して注目を集めています。というのは、注目され始めたのは、花粉症に悩む人が急増しているためです。布団を外気に当てると、それだけで花粉が付着してしまいます。いくら一生懸命布団をたたいても取りきれるものではありませんから、その時期には外に干さないのが一番です。花粉症の人がいる家庭では、たとえ本人の使うものでなくても布団の天日干しはしないで、乾燥機を使うのがベストです。

布団乾燥機は表・裏、両面かける

布団乾燥機は、夜間にかいた汗を蒸発させるのに役立ちます。それでも、正しい使い方を知らなければ、その効果は半減してしまいます。
布団乾燥機は、たいてい布団は敷いたまま、掛け布団と敷き布団のあいだに挟んで熱風を送って乾かす方法が一般的です。ところが敷き布団が吸った湿気は、畳と接する裏側に、より多くたまっています。布団のあいだに熱風を送るかたちでは、裏側まで完全に乾燥させるのに結構な時間がかかってしまいます。
裏返して乾燥機に当てるようにすれば、湿気が飛ぶのが早くなりますから電気代の節約にもなります。

せんべい布団を蘇らせるには?

せんべい布団になってしまって、「これは捨てるしかない」と思えるものでも、これを試してからでも遅くないという解決策をご紹介します。ふっくらさせる方法でよみがえれば、また使えるようになるかもしれません。
布団は、側をはいで綿だけを外に干します。そのまま放置して昼間の日光、夜は、夜露に当て、これを5日間ほど続けます。水分を吸っては蒸発させることをくり返しているうちに綿がふっくらしてくるはずです。そうしたらまた側布でくるんで使えばいいでしょう。新品とまではいかなくても寝心地がよくなるでしょう。