換気も重要

寝室は閉めきらない

ふつうの居間で大人1人が必要とする換気量は、1時間に50立方メートルです。もちろん、ストープなどをたいていない状態です。
酸素を吸って二酸化炭素を出すという呼吸だけで、窓を締め切ったごくふつうの居間では、1時間に最低1回、できれば2回程度の換気が望ましいということです。
睡眠中は呼吸回数も少なく、吐き出される炭酸ガスも昼間より減るので、必要な酸素量も日中ほど多くはありません。といっても、平均睡眠時間を8時間と見なすと、室内の空気の汚れは相当量になります。かといって、就寝中にわざわざ起き出して窓を開けたりするのは、現実的ではありませんから、ドアやふすま、換気窓などをすこし開けておけばいいでしょう。しっかり閉めきらないで、少し隙間をあけておくだけで十分です。

寝室の空気は清浄に

睡眠が深くおだやかなものであるためには、空気がきれいで陰イオンの多いことが条件となります。喫煙や石油ストープの燃焼などで汚れた空気のまま休むことは、それだけで安らかな眠りとはほど遠くなってしまいます。昼間は窓を開け、新鮮な空気を取り入れたり、たとえベッド使用でも、ベッドパッドまで干してホコリを排除するなどのケアは必要です。
さらに、寝室の空気をいい状態にするためには、陰イオンを発し、室内の有害微粒子を取り除く空気清浄機の使用が理想的です。
→寝室は、高濃度プラズマクラスター7000搭載 加湿空気清浄機がおすすめです。

布団を敷くときは、必ず窓を開けて換気

いくら掃除に気配りしても、ハウスダストをゼロにするのは困難です。そんなホコリの舞う室内で寝ることほど、安眠の害になるものはありません。
たとえば、掃除機をかけ、拭き掃除をすればいったんは落ち着いたように見えますが、、寝る前に押し入れを開け、布団を出して敷いたら、その行為のためにそこらじゅうにホコリが舞いたってしまいます。
できれば窓を開けて布団の上げ下ろしをするくらいがいいのですが、冬などは寒く窓を開ける気になりません。
せめて布団を敷いたら30分ほど待ち、ハウスダストが舞うのがおさまってから布団に入るようにするほうがいいでしょう。

寝室の掃除機をかけるときは、必ず窓を開ける

畳に布団を敷いて寝る場合、畳の上のホコリを吸わずにすむよう朝も晩も掃除機をかけ、すこし神経質でも清潔にと考えたとしても、その方法が間違っていると効果は逆効果になってしまいます。その原因がハウスダストで、掃除機をかけるとゴミは吸っても、掃除機の排気口から出てくるミクロン単位以下のホコリが、排気の風圧で掃除機後部から空中に舞い上がってしまうのです。
排気性能強化でダスト防止という機種もありますが、基本的に排気は汚れた空気と認識し、窓を開けての換気を忘れずに行います。
ただし、花粉のシーズンは逆効果になることもあるので注意します。
安眠のための空気清浄化には、細心の注意が求められます。もちろんカーペットを敷いた上でのベッド生活でも同じことがいえます。

エアコン内部の清掃は大事

寝室の温度や湿度を快適に保つのに欠かせないエアコンですが、ストープのように空気を汚すことなく室内を暖かくしてくれますし、寝苦しい夏の夜は涼しく、ジメジメした梅雨時も除湿機能でさわやかにしてくれます。
最近は花粉の除去やマイナスイオン発生装置つきなど、まさに1年中大活躍の家電です。それだけに、つい忘れがちなのがエアコンのお手入れです。フィルターの定期的な掃除を行なうと同時に、送風口のホコリや汚れを取り除いたり、アルコール分の多いエッセンシャルオイルで本体を磨いて、送風のときいい香りが漂うようにするなど、ていねいなケアが安眠につながります。

暖房器具は窓際に設置

冬の寒さは、貴重な睡眠を、途中でたびたび中断させてしまいます。そこで寝室の暖房の重要性にいきつくのですが、暖房器具の扱いひとつで、快適にも睡眠不足にもなるので注意しましょう。
まず、室内で冷気がいちばん入ってくるのは窓際からです。いくらサッシできっちり閉まっているようでも、壁の厚さとガラスの厚さでは比較にならないからです。熱伝導率も違います。そこで電気ストーブのような、空気を汚す心配の少ない暖房器具を窓際に置いて室内に向けるのが、寝室暖房の基本です。

寝室に置く小物でも安眠を左右する

音がストレスならアナログ時計は置かない

「カチカチカチ」と規則正しく時を刻むアナログ時計の音は、ある意味で眠りに誘う数のカウントには、最適で、羊の数を数えるよりもおすすめです。といっても、それは健康でほどよく疲労していて、そんなことをしなくても眠れるという人にとっての場合です。
寝つきが悪く、「早く眠りたい」とストレスを抱えている人にとっては、どんどん過ぎていく時間を、刻一刻告げる音になってしまい、悪循環となってしまいます。
だから、そういった人は、寝室にはアナログ時計を置くのはおすすめできません。昼間は、全く気にならない時計の音も、眠れない状況下で聞く音は、イライラを助長させてしまいます。
デジタル時計で音がしないといっても、夜光性の文字盤なら、それが目に入るだけでも安眠を邪魔する場合もあります。
目覚ましとしてどうしても必要な時計でも、アナログはやめにして、デジタルでも目に見えないところに置いておくのが安眠を妨げない方法です。

時計の置く場所

不眠症かもしれないと不安な人や、どうも眠りが浅いような気がするという人は、あえて時間を気にしないようにしたほうが安眠には効果的です。
ベッドに入って1時間になるのにまったく眠くならないなど時計ばかり見て気にしていると、かえって睡眠に入りにくくなるためです。その意味で、横たわった位置から時計が日に入らないようにしておくのも方法です。
もし、眠りの途中で目覚めたときも、「なんだ、たった10分うとうとしただけだったのか!」「朝まで、あとちょっとしか寝られない」などといらぬ気を回したりしなくてすむところも時計を視界に入れないメリットです。

留守番電話を使う

心身ともにリラックスしていれば、眠りに入りやすいのですが、その状態を自分でつくり出すのが「自己催眠」という方法です。
捷眠のさまたげになりそうな悩みやストレスから、精神を解放するために、自分で自分に暗示をかける方法です。
いちばん手軽で簡単なのは、トランス状態をつくるために、身近にあるものを利用することです。
それに役立つのが、家庭の電話についている留守番電話装置のライトの点滅。10秒もじっと見つめていると、脳波がリラクセーションモードに入ります。
電話機の親機は寝室に置いて、いざというとき自己催眠に利用できるようにするのも方法です。

寝室に花を飾る

寝心地のいい布団や枕だけがあれば、安眠できるかというと、それくらいでは、不眠は解消できないという人がいるのも否定できません。
もちろん、カーテンや寝具、寝間着だって工夫したが、まだ眠りにつきにくく、眠りが浅いという人の場合、植物の「気」の力を借りてみるのはどうでしょうか?
一般的に「陽」のエネルギーを与えてくれるとされるのがヒマワリです。
この花の季節でもある夏の、パテた体に生気を与えてくれます。
また、ストレスから目がさえて寝つけないというなら、アイリスがおすすめです。
気の流れを促し、心身の緊張を解きほぐす力があります。
もしカスミ草を合わせて花瓶にさせば、精神安定効果を高める。トルコキキョウにも鎮静効果があり、ほかにもスイートピーの甘い香り、レースフラワーの上品な花姿なども、寝室の殺風景さをやわらげ、安眠へのいざないとなります。

花を寝室に置く、安眠効果と似ているもので、香りによるリラックス効果で穏やかな入眠効果を期待するのであれば、アロマテラピーなどもおすすめです。

カーテンや窓にも快眠のためのポイントがある

短いカーテンはNG

寝室の保温に大きく影響するのは、空気です。普段、厚いコートを1枚着るより、カーディガンやジャケット、コートを重ね着するほうが、あいだに空気の層がたくさんできるぶんだけ、温かく保温性にも優れます。
室内でも同様で、冬の寝室の保温には、冷気の入りこむ窓側にカーテンを下げて、空気の層をつくるとのがポイントです。
といっても、冬だけ二重のところを三重にというのは、不可能です。
そこで、カーテンを天井から床までの長いタイプに換えしまいます。窓のサイズに合わせるのではなく、窓のある壁面すべてをおおカーテンで覆ってしまう方法です。ふくむ空気の量が多くなるうえ、部屋も広く見えてゆとり感も生まれより快眠しやすくなるでしょう。

夏場はカーテンをかえる

カーテンのつくる空気の層が、保温の役割をして冬の寝室の暖房効果を高めるとすれば、反対に夏は、その空気のおかげで暑さがひどく感じられることにります。
夏の寝室には厚手のカーテンは不要です。そのほうが涼しくて寝苦しさを感じなくてすみます。ただ、カーテンの役割は温度調整だけでなく、目隠しの効果もあります。そんなときは、二重、三重とドレープ(ヒダ) の多いものさえぎを選んでかけ、光や視線を遮るようにすればいいでしょう。朝日などで目が覚めてしまう人などは、夏でも厚手のカーテンがおすすめです。

冬はレースを外す

一般的な家庭では、レースのカーテンと厚手のカーテンで二重にします。ふだんはそれでいいのですが、冬になったらレースのほうを外してしまいます。かわりにドレープカーテンの二重がけにすると、それだけで空気の層をつくることができて、冷気がしのびこむのを防げます。さらに、室内での暖房効果を逃がす割合も少なくなって一石二鳥です。

冬はカーテンボックスを付ける

カーテンのつくる空気の層で、保温効果がどのくらいちがうかがわかって、それを実行したとしても、まだ足りない場合もあります。じっは、カーテンレールの上部にあるすきまが室内の空気を冷やしてしまうのです。温かい空気は、この隙間からカーテンの間に入り、冷やされて下からでてきます。そこで寝室の足元が冷たいのです。せっかくの温かい空気がこの隙間に入り込まないようにカーテンレールにカーテンポックスをつけるのがおすsめです。。あるいは、上部を紙で覆って、暖気の抜け道にならないようにしなければ、寒い冬はなかなか温まりません。

窓の隙間はふさいでおく

冬は空気が乾燥するというのは、日本の気候の特色です。空気が乾燥すると、当然ですが木が乾きます。あぜくら正倉院の校倉造りの例をもちだすまでもありませんが、湿気ったときの材木は膨脹し、乾燥した木は縮んで隙間をつくります。
サッシ窓ならそんな心配はありませんが、日本伝統の木造建築の家屋では、木製の戸が多用されていて、冬場はこれが乾いて隙間風ができてしまいます。目張りでふさぐような手当てをしておかないと、寝室の気温が下がり、安らかな眠りは得にくくなります。暑いストレスよりも寒いストレスの方が不眠になりやすい傾向があるようです。