快眠のための生活習慣

就寝前の気を付けたい代表的なタブー

寝床に入るのが早すぎるのはダメ

寝つきが悪くて困るというので、すこしでも早くベッドに入り、睡眠態勢に入ろうとするのは、むしろ逆効果です。眠るということを必要以上に意識してしまうからで、「眠ろう、眠らなくちゃ」という緊張こそが入眠の最大の敵です。できるかぎり起きていて、眠る直前にべッドに入るようにしたほうが、睡眠を意識する時間が少なくてすむし、肉体にも限界がきているから寝つきやすくなります。「寝よう!」という意識ではなく「眠くなったら寝よう!」のほうがリラックスできます。

就寝前の激しい運動は避ける

なかなか眠れないのは、それほど体が疲れていないからで、ほんとうにグ疲れていればすぐに眠れるのが普通です。だからといって、肉体を疲れさせようと就寝直前に激しい運動をするのはおすすめできません。もしするにしても、布団の上で軽く体をかす程度にとどめておくほうがいいでしょう。
運動が激しすぎると、かえって神経をたかぶらせ、肉体に与えた刺激が睡眠のさまたげになります。時間にして4~5分程度、お腹をつけて上体だけの腕立て伏せのような自分の体調に合った動かし方をするぐらいがちょうどいいでしょう。

花粉症のせいで目がかゆくて眠れない

花粉症のシーズン、あるいは何らかのアレルギーがあるとき、いったん目がかゆくなると、かかずにはいられなくrなります。そして、こすり始めると、もうやめられず、いつまでもかゆみに耐えながら、眠いのに眠れない事態に陥ってしまいます。。こんなときはガマンせず、目薬のお世話になってスッキリしたほうがよいでしょう。抗ヒスタミン作用のない「抗アレルギー点眼薬」を常備しておけば、即効性もあり、かゆみや充血、涙がとまらないといった症状があらわれてからでもすぐ効果があります

就寝直前のインターネットは避ける

寝る前に、メールチェックをしたりネットサーフィンを楽しんだりするのが何よりも楽しみ、という人も多いでしょう。ついつい夢中になって朝方までチャットしてしまった経験がある人もいるでしょう。しかし、パソコン画面からの光の刺激は思ったよりも強く、睡眠のさまたげになります。また、メールの返事を書いたりすると脳を使うために、脳が活動状態に入ってしまう。ぐつすり眠りたいなら、やはり就寝前のパソコン使用は控えたほうがいいでしょう。

携帯も避ける

ヒトが分泌するホルモンのうち、睡眠ホルモンといわれるのがメラトニン。脳細胞に作用して睡眠を促すとか、生体時計に悪影響をを及ぼすことがわかっており、その代表が携帯電話の電磁波です。ベッドの中でいつまでも携帯をいじるのは、不眠の原因になります。

読書は内容に気を付ける

多忙ゆえに、じつくり読書をする時間がなく、就寝前の時間を読書の時間に充てている人も多いでしょう。ベッドに入ってからの一定時間を読書タイムにあてるというのは、多くの人が習慣にしています。
しかし、刺激の強い内容、神経を興奮させてしまう内容の本はやめたほうがいいでしょう。たとえば、ミステリーなどで、犯人がわかるまで読みつづけた… なんてこともあるかもしれません。
睡眠に必要なのは、おだやかで安定した精神状態。退屈で眠気を催す内容ならおすすめです、快い眠りにつくことができる。長編で人間関係がややこしいロシアの大河小説とか、カフカ作品のような難解なもの、あるいは読みにくい古文や漢詩、歴史年表などをめくっていると、あくびが出てくるはずです。

マンガでおもいっきり笑う

睡眠中は脳を休めている状態になるわけですが、このとき血中の酸素量が少ないと、脳も十分に回復することはできません。そこで、起きているときから、血中の酸素量を多くしてやることが快眠へのポイントでもあります。
では血中の酸素量を効率よく増やすには?どうしたらいいでしょう。これは簡単で「よく笑うこと」です。「笑う」という行為は、一度に多量の空気を吸い込むことによって酸素補給をし、腹筋も使うので血行が改善します。
一日仕事で疲れて帰ってきたときなど、マンガやコメディー番組などを見て頭をリフレッシュするのも効果的な安眠法です。

不眠の妨げになる「心配事」に負けない習慣

布団に入ったら考え事をしない

眠りにつこうとして、なかなかその状態が訪れないと、今日の日中の出来事を思い出して反省したり、後悔したり。また、翌日しなければならないことを思い浮かべて、段取りしたり、スケジューリングしたりと、考えることはいろいろあります。ただ、こんな現実的なことばかり考えていては、そのあとにやってくる睡眠は、けっしてロマンチックなものではなさそう。どうせ考えるなら、もっと夢のあること、たとえば、いい夢を見ている自分を想像すれば、眠りをさまたげる雑念から逃れることもできます。夢の内容はどんなものでもいい。宝くじに当たった夢、スゴイ美人(美男子) とデートしている自分、豪華な毛皮をまとってロールスロイスに乗った自分などなど、夢はだれにも邪魔されず、いくらでも想像の翼が広げられるというものです。あまり現実的なことばかりを考えずに時には思いっきり現実逃避することも大切です。

悩み事は思い切って紙に書き出す

失恋、仕事上の失敗など悩み、お金のことなどの不安を抱えているとき、「さっさと寝れば、そのあいだは忘れていられるし、眠れば気分も変わってスッキリする」ことはあります。ただ、あまりに悩みが深いと、ベッドに入ってもそのことばかりくよくよ考え、寝つきが悪くなる人もいます。
そんな人は、無理をして忘れようとか、考えないようにしよケとしてはいけません。いっそ、ムクリと起き上がり、紙とペンを用意して、悩み事を細かく書き出してみるといいでしょう。失敗の原因とか、その結果、何が起こったのか、またそのために、これから先どうなりそうなのか…などなど。日記に書いてもいいし、ブログなどに書いてアップしてもいいでしょう。
だれかにあてた手紙を書く、という形でもいいでしょう。
これは、事実を客観的に見ることができて冷静になれるうえに、書き出すことで心にたまったストレスを紙に移す心理的効果もあります。とりあえずストレスを吐き出してしまえば、ベッドの中であれこれ考えることもなくなります。

寝るときの表情も大切

思い悩むことがあったり、仕事が頭から離れなかったりすると、布団に入ってもひたいにシワを寄せて考えこむことになってしまいます。この暗い表情が、何より安眠のさまたげになってしまうのです。思考が睡眠を招かないからなのだが、このとき無理をしてでも笑顔をつくればことはすむ場合もあります。まず、ちょっとだけ眉を上げると緊張がほぐれ、無意識に食いしばっていた歯をゆるめるだけで緊張がほぐれます。
その後にゆっくり笑顔をつくれば、脳の快楽中枢が刺激され安眠、快眠への道が開かれます。

ストレスでどうしても寝付けない時は「片鼻呼吸」

悩み・恐れ・不安などの心を重くする、いわゆるストレスの原因になるものです。寝床に入っても、これらのために寝つけないなら、ヨーガの手法で心を落ち着かせます。寝たままでもできる「片鼻呼吸」というのがあります。やり方は、かんたん。右手の親指で右の鼻の穴をふさぎ、左の鼻だけで息をゆっくり吸う。そのまま1~2秒息を止めてからゆっくり吐き出します。つぎに左の鼻の穴は右手の人差し指と中指で押さえ、同じ呼吸をくり返します。鼻の粘膜がつくりだす一一酸化窒素の働きによって、脳の働きが整えられる効果を狙った呼吸法です。

戸締まりは寝る前に

せっかくウトウトとしかけたところに、風でも出たのか勝手口の戸がガタガタといって、ハッとさせられることがありますね。「忘れずに戸締まりをしただろうか」。起き出して確認したのもつかの間、今度は表の道路を消防{日勤車が音を立てて走っていく。「あれ、ガスの元栓、ちゃんと締めたかな」とまた心配になって起きて、見にいく。こんなことをくり返していると、落ち着いた眠りはいつまでたっても得られません。
安眠の条件の一つに安心感というのがあり、地震や台風接近の暴風雨の中では、落ち着いて寝ていられないというのは、その安心感が得られないためです。戸締まりや火の元の確認を、就寝前の日課にして、おだやかな心で就寝できるようにしたいところです。

騒音を基にしない

住環境によっては、どうしても深夜まで騒音がつづき、それが不眠の原因になってしまうケースがあります。こういった場合、その昔が子守歌だと思えるように、心を入れ替えるとよい。線路ぎわで、終電までゴトンゴトンと音がつづくというようなところでは、その昔が睡眠への誘いだと考えます。もともと睡眠が外的要因に左右されると考えること自体をやめれば、リラックスした状態の証となる脳波、アルファ波も出やすくなります。「うるさい」とイライラしているtいつまでたっても眠れないものです。環境による影響は難しい面もありますが、考え方を変えることもひとつの方法です。

寝る姿勢に神経質にならない

左側を下にして寝ると、心臓を圧迫して安眠効果をさまたげるなどといわれています。また、胃腸の弱い人は、右側を下にして寝ると胃の消化運動を助けることになって、目覚めがスッキリするなどともいわれます。しかし、よほどの心臓疾患があるとか、食後すぐにちょっと昼寝などというケースでもないかぎり、寝る姿勢と安眠効果には、あまり深い因果関係がありません。どんな姿勢であれ、自分がいちばん寝つきやすい姿勢で休むのがベストでしょう。姿勢にあれこれ気を使うほうが、かえって安らかな眠りの妨げになるでしょう。

金縛りは気にしない

布団に入ってウトウトとしかけたところに、だれかに布団の上から押さえ付けられたようになるのが金縛り状態です。これを怪奇現象のように受け止めて怖がる人がいますが、じつは眠りのシステムを理解していれば何も不安がることはありません。人間が眠ると最初は、ノンレム睡眠から入り、やがてレム睡眠にかわり、一夜のうちにこれを交互にくり返していくのですが、どうかするといきなりレム睡眠があらわれることがあります。レム睡眠では体は眠っていても脳が活動しているために、意識だけ妙にはっきりしていて体が動かないという状態になってしまうのです。つまり、これが金縛りです。脳が体を動かす指令を出しても、それが体にうまく届かないというだけです。逆にリラックスしていることを実感できる「いいチャンス」くらいに考えておけばいいでしょう。

寝付けない5つの習慣 眠りたいのになかなか眠れない

寝付けない5つの習慣 について紹介します。

寝付けない5つの習慣 眠ろう眠ろう!とそればかりに縛られない

ベッドに入ってもなかなか寝つけない、というので、すぐに自分を不眠症だと思いこむ人がいます。しかし、人はまったく眠らずに生きていくことはできないはずで、いつかどこかで睡眠をとらなければ生きていけない動物です。眠れない、不眠症だと訴える人の多くが、ベッドに入ると「眠らなければいけない」という思いにとらわれすぎて、かえって寝つきを悪くしていることが多いようです。

あまり「眠ろう、眠ろう」と意識しないほうが、かえっていい結果が得られるはずである。ちょうど、大事な会議の最中に「居眠りは厳禁!」と思えば思うほど睡魔に襲われるというのと同じで、「絶対に眠ってたまるか」くらいの気持ちでいると、ふしぎに寝られるかもしれません。

神経質に睡眠時間を数えることはやめよう

睡眠にとらわれる人というのは、「夕べは○○時間しか寝ていない」とか、「今朝は○時に起きたから眠い」などと、時間を気にしすぎる傾向があります。8時間睡眠をとったら熟睡で、5時間だと睡眠不足と決めつけてしまっているのでしょう。そして、「早く眠らなくちゃ」とか「寝不足で体が重たい」といった意識も強くなっていく傾向にあります。その結果が、自分で自分に貼る「不眠症」というレッテルだったりするわけです。

「今日はどのくらい眠れるだろうか」と神経質に睡眠時間を計るようなことはしないで、寝不足だったら、昼食の後に数分仮眠して解消するとか、早起きした日はベッドにる時間を早くするなど、ほかの部分で補うつもりでいれば、気もラクになりますし、もっともっとリラックスできるはずです。

不眠症だと思い込まない

自分は不眠症だと思っている人のほとんどが、どこかで自分が眠っていることに気がついていない場合が多いです。不眠症だからと入院までして、「ほら、わたし、ゆうべも一睡もできなかった」という人が、じつは昼間はグッスリ寝ているといった笑い話さえあるほどです。ベッドでなかなか寝つけず、朝に眠気が残っているという程度のものなら、通勤電車の居眠りで、不足分を取り戻していたりします。

不眠症を訴える人は、たいてい自分が本当は、寝ているのにそれを認めたがらないもので、その気持ちが「自分は寝不足だ」という精神状態に陥らせているだけです。不眠症の克服には、「自分は十分睡眠をとっている」と信じるのがいちばん効果的かもしれません。

夢毒見たことも気にしない

朝の目覚めで「いやな夢を見た」と気になったり、「なんだかたくさん夢を見たが、それだけ眠りが浅かったので疲れがひどい」などというとき、あまりそれにこだわる必要はありません。夢はふつう、体は眠っているが脳は活動している「レム睡眠」のときにあらわれ、そのつぎに訪れる、脳も体も深く眠っている「ノンレム睡眠L のあいだに忘れるものです。

レム睡眠の直後に一瞬だが覚醒する瞬間があると、それを記憶しています。たいていは覚えていないだけのことです。夢を見たこと自体をそれほど気にする必要はありません。それよりも「また夢ばかり見るのだろうか」などと不安な精神状態のまま眠りにつくほうが、リラックスのさまたげになり、それだけ安眠、快眠から遠ざかってしまいます。

睡眠リズムの変化を気にしない

年寄りは朝が早い…と言い習わされてきましたが、それは、実際に睡眠のリズムが年齢とともに変化することを示すものです。浅いレム睡眠と深いノンレム睡眠のリズムは、一般的に90分を1単位としてくり返しますが、ふつうの成人でレム睡眠の割合は20~25%です。最低でも3単位取っていれば、ノンレム睡眠の深さで補うため睡眠不足にはならないのが人間の体です。

高齢化にともない、このレム睡眠の割合が増え、それだけ眠りの浅い時間に目覚めやすくなってくるのが早起きの原因ともいえるわけです。まだ高齢といわれる年齢ではない人でも、この90分1単位のサイクルに照らし合わせ、3単位以上寝ていれば、睡眠不足や不眠に悩む必要はありません。

 

不眠の妨げになる「心配事」に負けない習慣