睡眠のメカニズム

朝夕昼夕の「4-6-11」の法則

朝昼夕にそれぞれ3 つの行為をすれば、生体リズムをフル活用できます。メラトニンを減らすことができる限度は起床から4 時間後です。

そこで、起床から4時間以内に光を見ます。起床から8時間後の眠気を根本的に回避するには眠る以外に方法はありません。重要なことは、眠くなる前に目を閉じることです。

そこで、眠気が出る前の起床から6時間後に目を閉じます。深部体温を上げるには、熟産生器官である筋肉を使うのが最も効果的です。そこで、深部体温が最高になる起床1時間後に姿勢を良くし、筋肉を使って体温を上げます。

「起床から4時間以内に光を見て6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢を良くする」

これが大原則です。これは、起床時間が何時の生活であっても適応できます。『 の法則」と呼んでいます。何時間後に注意すべきかが分かりやすいと思いますので、「4 -6 -11 の法則」と覚えてみてください。

コルチゾールの分泌を充実させるために、就寝前に「起床時間を唱える」を加えて、4 つのことを実施していただいています。
睡眠のメカニズムをまとめると次のようになります。

  • 睡眠には頭の中を整理する働きがある
  • 就寝時間より起床時間を決めることが大切
  • 眠りはじめの体温を急激に下げれば成長ホルモンが増える
  • 朝の光で夜のメラトニンが増えて、体が回復する
  • 起床時間をそろえればコルチゾールが増えてすっきり起きられる
  • 起床から4時間以内に光りを見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢を良くして就寝前に起床時間を唱えることが大鉄則

簡単 熟睡のための3つのリズム

熟睡のための3つのリズム

簡単 熟睡のための3つのリズム を紹介します。睡眠を充実させ、脳を成長させるには、特別な方法を実践するより、毎日の生活の中に自然に必要な要素が落とし込まれている方が、効率的で永続的です。

特別に時間を割いたりグッズを用意したりせずに、生活していることそのものを活用するには、私たちヒトにもともと備わつている生体リズムを知る必要があります。

熟睡のための3つのリズム

私たちの生活に特に密接に関係した生体リズムとして、本サイトでは次の3 つを取り扱います。

  1. メラトニンリズム
  2. 睡眠覚醒リズム
  3. 深部体温リズム

メラトニンは、網膜から光を感知すると減り、暗くなって光が減ると分泌が増えます。朝の光を受けて起床から4時間以内は分泌が減り、夜になるにつれて分泌され始めて、入眠から3時間後に最も多く分泌されるリズムを持っています。これをメラトニンリズムと呼びます。

睡眠…覚醒リズムとは、ヒトが自身の脳の働きを管理するために、1日に2回眠くなるというシステムです。私たちの脳には、頑張って仕事をしていてもゴロゴ寝ながらテレビを観ていても、目覚めている限り同じように睡眠物質が溜まっていきます。睡眠物質が充満すると、眠気を引き起こし物質の分解が始まります。これが起床から8時間後と2時間後の2回見られます。これが睡眠…覚醒リズムです。

深部体温リズムとは、内臓の温度がつくっているリズムです。内臓の温度とは直腸体温とも呼ばれます。ヒトを含め動物は、深部体温が高くなるほど元気になり、低くなるほど眠くなります。起床から徐々に深部体温が上がり、1時間後に最も高くなり、2時間後に最も低くなります。起床から11時間後は最も体がよく動く時間帯で、2時間後はヒトが活動できなくなる時間帯ということです。これが深部体温リズムです。

私たちは、特に意識をしていなくても、この3つのリズムにしたがって、生活しています。脳の中に3つ時計があると思ってください。

6時起床の生活の場合は、1 つ目の時計は、10時を指しています。この時間には最も頭が働きます。脳の中のメラトニンは、朝の光によって分泌が停止し、脳波活動が最大になる時間帯です。

2つ目の時計は、14時を指しています。この時間はとても眠いです。脳内の睡眠物質が覚醒を低下させています。

3つ日の時計は、17時を指しています。この時間は最も体がよく動きます。深部体温が最高になる時間帯です。

この3 つのリズムが整っていれば、良いわけですが、忙しい毎日ではリズムを乱す行為をしてしまいがちです。朝日覚めてもカーテンを閉めたままでメラトニンが減らず、午後の眠気を乗り切るためにカフェインを多飲して睡眠物質が減らず、夕方に疲れが出て居眠りをして深部体温を下げてしまう。

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https://sleep-guide.net/important/archives/189

 

こうなると、睡眠の質も悪くなり、疲れも溜まりやすく、パフォーマンスも低下してしまいます。

3つのリズムがもともと備わっているとはいっても、その仕組みは壊す行動をしていれば壊れます。リズムに頼りすぎずに、リズムを助ける行為を生活に挟みこむことで、生体リズムをフル活用していきましょう。

快眠のための3つのリズム まとめ

1. メラトニンリズム

メラトニンは、睡眠を促進するホルモンです。日が沈んで暗くなると脳の松果体から分泌が増え、眠気を誘います。このリズムは光の影響を強く受け、特に夜間のブルーライト(スマホやパソコンの光)はメラトニンの分泌を抑制し、入眠を妨げることがあります。メラトニン分泌は日中に減少し、夜に向けて増加することで自然な眠気を感じさせます。

2. 睡眠覚醒リズム

これは「サーカディアンリズム」とも呼ばれる、24時間周期の体内時計によって制御されるリズムです。朝目が覚め、夜に眠くなるというパターンがあり、このリズムが安定していると質の高い睡眠が得られます。不規則な生活や時差ボケなどでこのリズムが乱れると、眠りにくくなったり、目覚めが悪くなったりします。一定の睡眠時間を守ることや、規則的な生活習慣がこのリズムを整える鍵となります。

3. 深部体温リズム

人間の体温は日中高く、夜間に向けて低くなる傾向があります。この深部体温の低下が、自然な眠気と深い睡眠を促します。体温が下がるタイミングで眠ることで、深く良質な睡眠が得られます。逆に、体温が高いままだと寝つきが悪くなることがあります。入浴や軽い運動で一度体温を上げ、その後自然に体温が下がるタイミングで就寝することが理想的です。

これら3つのリズムを意識して整えることで、深く質の良い眠りが得られます。

 

眠りの最後を充実させるのは「コルチゾール」

眠りの最後は、「コルチゾール」という物質によって起床準備をしています。コルチゾールは起床時間によって分泌量が決まります。成長ホルモンと同じ条件でコルチゾールの分泌のタイミングが示されています。

起床する3 時間前から分泌が増えて起床時がピークになります。睡眠の後半では、血圧、血糖値を高めて、起きられる体をつくつているということです。

成長ホルモンの分泌と違うところは、2日日に眠っていなくても、1日目とほとんど同じタイミングで分泌されているということです。

ここから、コルチゾールは時間に依存する性質があることが分かります。つまり、起床時間を一定にすれは、「スッキリ」起きられるということです。起床時間が一定という基準は、勤務日と休日の起床時間の差が、前後-時間程度ということです。この範囲に収めることができれば、良いリズムがつくられているということになります。

このコルチゾールは、ステロイドという名前で聞いたことがあると思います。ステロイドは多くの種類がありますが、その中でもブドウ糖やタンパク質の代謝の作用が強い糖質コルチロイドがヒトではコルチゾールと呼ばれています。

ヒトは脳や体に害のある刺激を受けると、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) が分泌され、コルチゾールが増加します。

コルチゾールは交感神経を高めるので、血圧や血糖値が上がります。このACTHを増加させる有害刺激がストレッサーと名付けられ、私たちは日常的に「ストレス」と呼んでいます。

ストレスに対抗する準備を十分にしてから起床する仕組みがもともと備わっているぐらいなので、もしかしたら起きて活動するということ自体が、私たちにはストレスなのかもしれませんね。これら3 つのホルモンの特徴から、私たちが睡眠を充実させるためにやるべきことが導き出されました。

  • 「眠り始めを深くすること」
  • 「起床後光を見て就寝時は暗くすること」
  • 「起床時間を一定にすること」

眠りたいのになかなか寝付けない5つ習慣