快眠のための生活習慣

夜勤明けの注意

夜勤明けに1日中寝てしまってはダメ!

このごろは、24時間営業の便利な店が増えたおかげで、夜勤につく人の数も多くなってきています。現代人のライフスタイルは、完全にいつの間にか夜型になってしまいました。もともと、夜になったら眠るようにできている体を、むりやり仕事の態勢で活動させているのだから、翌日に眠くなるのは、当然です。だからといって1日中寝ているのも、また逆に、夜眠れなくなるからといって起きているのもよくありません。いちばんいいのは、夜勤明けの日に2~4時間程度眠ることです。このくらいの睡眠だと、体のリズムも元にもどりやすく、睡眠障害に陥ることも少ないでしょう。その晩は、ふつうの日と同じような時間に床につき、いつもの睡眠を取るようにする習慣をつけることです。

睡眠不足の時の脳の働きを覚えておく

深い眠りのつづく時間は、その前にどのくらい連続して起きていたかによって決まるといわれています。ただし、眠りの深さも起きていた時間の長さによって変わり、起きていた時間のぶんだけ長く眠って、帳尻を合わせるというものではありません。たとえ徹夜したあとでも、熟睡時間が長くなるだけで、相対的な睡眠時間を増やさなくてもいいように、脳がひとりで採算を取ってくれているのです。無理をして長時間眠って、かえって脳をボーッとさせてはいけません。

夜勤明けの30分前にコーヒーは「×」

夜勤の最中は、とにかく眠気を覚まそうと、コーヒーやお茶を飲んでいる人も多いと思います。頭がボーッとしたときにこういうものを飲むと、気分もすっきりします。そして心理的にも眠くならない気がします。ただし、勤務終了の30分前からは、コーヒーもお茶も我慢するように習慣づけます。というのも、こういったカフェインを含む飲み物を摂取すると、その後2時間くらいは、脳が興奮するので眠りにくくなってしまうのです。これから帰って寝ようというときに、それでは逆効果です。どうしてもノドが渇いたら、ミネラルウォーターなど、ノンカフェインのものを飲むようにします。

夜勤明けの寝酒も「×」

昼間の勤務と夜勤とが不規則につづく場合、どうしても睡眠のリズムがくずれてしまうのは、仕方がありません。ここで少しでもよく眠ろうと、夜勤明けにお酒を飲んでしまう人もいるかもしれませんが、これは逆効果です。
アルコールの力を借りてしまうと確かに寝付きは改善するのですが、眠りそのものが浅くなり、眠りの周期が乱れてしまいます。それよりも効果的なのは、ブラック、またはブラウンの遮光カーテンで光をさえぎり、部屋を真っ暗にすることです。

そのほかに交代勤務でねむれなくなってしまったなども参考になります。

仕事中も意識する

仕事中も90分リズムを意識する

睡眠中は、レム睡眠とノンレム睡眠との周期が、だいたい90分周期でくり返されます。この90分リズムは、睡眠中だけでなく、人間がもともともっている基本の行動周期でもあります。これがうまく機能している人は、眠りのリズムも正常になりやすいことが確認されています。
逆に日中の周期が不規則だと、眠りのサイクルも不規則になりやすいということがいえるわけです。そこで、仕事中もこのリズムにのって、休憩をはさんでみてはどうでしょうか。
つまり、80分働いては10分休憩という方法がおすすめです。ちょうどいいタイミングで休むことによって、体や脳のストレスも発散され、快眠に結びつくというわけです。日頃の仕事でも快眠のための取り組みを意識するとよいでしょう。

仕事中は緊張感を持続する

夜に熟睡するためには、昼間の適当な疲労も必要です。朝は張り切って働いていても、午前中でその緊張感がとぎれて、午後はダラダラと過ごしてしまったりすると、消費するエネルギーも少なく、疲労度も足りなくなってしまいます。
昼間の緊張のピークが高いほど、夜のリラックスの谷間が深くなるという相関関係からいえば、昼間の緊張が高くなければ、夜の快眠も得にくいということです。

仕事中にする仮眠の注意点

ハードワークがたたって、どうも頭がさえない、というときには、たとえオフィスの中であっても、休み時間などを利用して、思い切って居眠りをしたほうが仕事の効率はアップします。数分も眠れば脳の疲れは回復し、そのあとの仕事にもよい影響を与えます。
しかし、ただ眠ればいいというものでもないのがポイントです。あくまでも仕事場なのだから、家のように「しまった、寝過ごした! 」ということでは困ります。そのあたりは、緊張感と責任感のもちようです。起きる気があれば、時間になるとちゃんと目が覚めます。職場であれば必然的に緊張感により目が覚めます。

ずっとパソコンを使っている人の注意点

ビジネスマンやOLの場合、一日中パソコンなどのデスクワークだけをしていた、という人も多くいるでしょう。
よい眠りのためには、頭と体の両方がバランスよく疲れているのが理想です。しかし、現代人の場合は、頭や神経ばかり使って体はほとんど動かさない、というケースが多くみられます。
せいぜい使う筋肉といえば、指先や腕や肩。これでは肩こりばかりすすんで、不眠気味になるのも無理はありません。デスクワークが多い日は、こまめに席を立って運動したり、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使う、すこし遠くまで買い物に出る、など意識して体を疲労させることが安眠につながります。

通勤、通学で運動をすれば一石二鳥

デスクワーク中心の人や運動をほとんどしない学生さんは、精神の緊張と疲労にくらべて肉体的疲労が足りず、それが不眠の原因になっていることが多くみられます。それを解消するため、体に肉体的疲労を与えるのは、ジム通いでもしていない限り、通勤時間を利用するしか方法がありません。たとえば、駅までの道のりをサッサと早歩きすることで、ウォーキング運動に替えるといいでしょう。ただ女性の場合は、かかとのある靴での通勤だと、このようにできません。ハイヒールは職場に置いておき、通勤にはスニーカーを使用するといいでしょう。最近は、スーツにも合うスニーカーが販売されています。
そして自宅から駅まで、駅からオフィスまでを早歩きするように習慣づけます。

帰宅したら「仕事モード」をオフにして緊張をほぐす

単身赴任しているお父さんは、家に帰ってもどうせ一人ですることもないし、といって、つい仕事を持ち帰ってしまうことがあるかもしれません。勤務時間だけでは仕事が間に合わなくて家に持ち帰っている人もいるでしょう。これが不眠のもととなることもあります。仕事で疲れた頭と体は、帰宅したらすばやく家モードに切り替えることによって、心地よい眠りにつくことができます。たとえ仕事上のトラブルがあったとしても、また明日の予定で気になることがあっても、家にはいっさい仕事をもちこまないようにしてしまうのも一つの方法です。

日光浴も大切

最近は、紫外線についてあまりよい話を聞かなくなってしまいましたが、まったく日光の当たらない部屋で暮らしていると、人間の生活パターンは1日24時間では収まらず、しだいにズレてしまいます。そのズレを正してくれるのが、太陽の力です。日光に当たると、体内時計が元にもどって、規則正しい生活が送れるようになります。朝、薄暗いうちに出勤し、一日中、日の当たらないオフィスで仕事をして、夜帰宅するような人も、せめてお昼休みぐらいは外に出て日光浴をしてみるといいでしょう。
そんなちょっとしたことで、夜、眠りにつきやすくなるものです。

睡眠時間をとれない生活習慣の人のための疲れている時の眠り方

遅い帰宅の時は、リラックスタイムを削らない

残業で遅く帰宅した日は、すこしでも睡眠時間を確保しょうと、誰でもすぐにベッドに入りたくなるもの。しかし、ついさっきまでフル回転し、緊張していた脳は、ベッドに入ったところでなかなか緊張がほぐれず、かえって目がさえて眠れないという結果にってしまいます。遅く帰ってきたら、お風呂でゆっくりくつろぎ、夕食後は好きな音楽を聴いたり、アロマテラピーなどで脳の緊張をほぐしてやるのが快眠への近道です。

マッサージもおすすめ!

仕事で疲れた体は、たまにはちょっとぜいたくに、リフレッシュさせてあげるのもよいでしょう。ビジネスマンやOLたちに、最近人気があるのが、気軽に利用できるマッサージサロ。女性一人でも入りやすい店も多く、アロマテラピーと組み合わせたり、リフレクソロジー専門の店などもあります。なかには夜9時や10時と、遅くまで営業しているところもあるので、仕事帰りにちょっと寄って、20分間のマッサージで気分をすっきりさせてから帰路につくと、その晩は、思った以上に寝つきがよくなるでしょう。やはりここでも疲れた体の緊張をほぐすのがポイントです。

メイクは必ず落とす

残業や飲み会で深夜に帰宅したからといって、顔も洗わずに寝てしまうのはもってのほかです。どんなに薄化粧の人でも、一日たてばメイクと皮脂が混ざりあって、相当汚れています。その汚れを皮膚にのせたまま寝ると、皮膚の呼吸をさまたげてしまうことにもなり、とても快適な睡眠とはほど遠くなってしまいます。疲れていて、「お風呂はパス」というときも、かならずメイクだけは、きちんと落として洗顔することです。もちろんそのあとのスキンケアも忘れずに行います。こんなときは、無添加のミネラルウォーターベースの化粧水などがおすすめです。

忙しくても入浴する

仕事で疲れて帰ってきて、もうとにかくベッドに倒れこみたい、というときもあります。しかし、そんなときこそ、なおさらお風呂に入ってすっきりしてから寝たほうが、早くぐっすりと眠ることができます。いまからお風呂を沸かして入るのが面倒という場合は、シャワーの湯を頭からザブザプとかけるだけでも違います。使いすぎて疲労している脳も、こういった外からの物理的な刺激を受けることによつて、リフレッシュされ、副交感神経を優位にすることができます。
冬の体を元気にする入浴法

テクノストレスもシャワーで解消

一日中パソコンに向かっていると、腕はだるくなるし、肩もパンパンに張ってきます。何のケアもしないでいると、肩こりのおかげで不眠になってしまう人もいます。。そうならないために、バスタイムを利用して、ちょっとしたマッサージをしておくとよいでしょうまず、バスタブにつかってしっかり体が温まったら、軽く首や肩を動かしてほぐします。このとき、シャワーを42度 くらいに設定して、肩に浴びせながら運動すると、より効果があります。ヘッドが切り替えられるものなら、シャワーではなく、打たせ湯のようにして上からかけてもマッサージ効果がアップします。
時間にして10分ほどつづけていると、コリもほぐれてずいぶんラクになってくるはずです。

空腹はだめ

お腹ペコペコで帰宅したが、もう何もつくる気にも食べる気にもなれず、ベッドへ直行したくなる日もあります。でも、空腹のまま眠ろうとすると、よけいに目がさえてしまって寝つけませんそんなときに利用したいのが、レトルトのおかゆ。コンビニでいつでも購入できる上に満腹にまでならないのが安眠へのポイントです。