安眠の為には「布団」か「ベッド」か?

布団のメリット・デメリット

日本の住まいのよさは、昔からその融通性にあるとされてきました。畳の部屋がひと間あれば心理的にも「ホッ」として、そこが居間として家族の団らんの場になったり、食堂になったりもします。また、ちゃぶ台をたたんで押し入れから布団を出せば寝室に早変わりするのも和室のよい点です。
狭い国土の日本の住宅事情では、布団は便利です。ただし、それだけの理由で寝具は布団と決めるのはちょっと違います。
マンションなどの機密性の高い部屋では、布団で寝ると、床近くに舞い降りたホコリをたっぶり吸うことになり、けっして健康的とはいえません。部屋が狭ければ、なおのことです。また、一晩かいた汗をたっぶり吸った布団を干す手間は、スプリングのおかげで空気還流があって自然に湿気を発散できるベッドに比べ、かなり面倒です。
間取りの余裕、健康面、手間などを考えあわせて、布団かベッドかを選択するようにしたいところです。

すぐにベッドに変更するのはよくない?

保温性、湿気対策の面からいえば、布団を敷くよりベッドのほうが優れているのは事実ですが。それならば…といきなりベッドに変えたからといって、不眠ぎみの人が熟睡できるようになるかというと、そうではありません。
横になったとき、見える光景が急に変わったり、周囲にべッドを支えるものが見えないと不安を感じるなど、寝つきを悪くする原因になることもあります。
睡眠の環境を整えるといっても、前提として個人の好みがあることを忘れてはいけません。

部屋のスペースも考慮する

畳の部屋に布団を敷いて寝るのは、その部屋が日常は、ほかのことに使えるという利点があります。しかし、冬は温まった空気が上にたまり下は寒いこと、床から伝わる湿気や冷気のことを思えば、ベッドのほうが快適な睡眠を得やすいことなります。
そこで、ベッドを置いて夫婦の寝室にしたい!と考えた場合、ベッドを入れたらそれだけで部屋がいっぱいというケースも困りものです。ゆとりやくつろぎの雰囲気が必要な寝室は、ベッドもふくめて家具を置くスペースが床面積の半分を超えないのが理想です。
自宅の住環境を考慮して、それが望めないくらいなら、眠りに障害をかかえる人は布団で寝るほうが安眠のためにはベターでしょう。

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