布団は陰干し?
布団を天日に干すと、生地が褪せてしまったり、傷んだりします。また、中綿として羊毛を使ったものでは、陰干しをすすめている商品もなくはありません。
羽毛布団も、羽が飛び出さないようパラフィン処理をするので、熱に弱く、天日干しはいけないというのが常識でした。ただ、最近では、布団の製造技術の全般が発達していて、おひさまに当てたくらいでどうなるものでもありません。それよりも、湿気やホコリを出すための布団の日光浴のほうがメリットがあります。思い切って天日で布団を干しましょう。
よりしっかり乾燥させるには
布団を干す最大の目的は、寝ているあいだにかいた汗を吸った布団を乾燥させることです。そのために、布団干しにはできるだけお天気のいい日を選ぶのは当然です。高温になるほどいいからです。そこで、布団を干すときに黒い布をかけてやれば、熟をよく吸収して一気に高温になります。布がなければ、黒いビニールのごみ袋でもいいでしょう。ただ、これだと湿気が抜けずにこもってしまうので、園芸用の穴開きシートならおすすめです。
畳も干せばなおよい!
湿気対策、ダニ退治とばかり、毎日布団を干しても、その布団を敷く畳にホコリや湿気がたまっていればせっかくの布団干しの効果も半減してしまいます。たまには畳も日光浴させて、カビや雑菌退治をするといいでしょう。昔ながらの大掃除の要領で畳をあげ、外気と太陽に当てるだけで、さわやかさが違ってきます。
外出の用事があるときには
絶好の「布団干し日和」でも、外出などで布団が干せない日もあるでしょう。しかし、それほど悩む必要はありません。日当たりのよい窓ぎわにイスを並べ、布団を広げてガラス窓越しの日光を当てればいいでしょう。室内ですから、帰宅が遅れて日が陰ったらとか、急な雨がきたら、という心配も大丈夫です。
布団を叩かない
布団を干した後、パンパンとたたいて埃を出す光景はよく見られます。たたくのはかまわないのですが、あまり強くたたくのは、布団生地や中の綿を傷めているだけです。ダニなどを追い出すつもりでも、実はその効果はほとんどありません。ダニ退治は布団にこまめに掃除機をかけるしかないのです。
花粉の時期は干さない
一時期ブームとなった布団乾燥機。やはり天日干しの実力には劣りますが、布団乾燥機も年々進化して注目を集めています。というのは、注目され始めたのは、花粉症に悩む人が急増しているためです。布団を外気に当てると、それだけで花粉が付着してしまいます。いくら一生懸命布団をたたいても取りきれるものではありませんから、その時期には外に干さないのが一番です。花粉症の人がいる家庭では、たとえ本人の使うものでなくても布団の天日干しはしないで、乾燥機を使うのがベストです。
布団乾燥機は表・裏、両面かける
布団乾燥機は、夜間にかいた汗を蒸発させるのに役立ちます。それでも、正しい使い方を知らなければ、その効果は半減してしまいます。
布団乾燥機は、たいてい布団は敷いたまま、掛け布団と敷き布団のあいだに挟んで熱風を送って乾かす方法が一般的です。ところが敷き布団が吸った湿気は、畳と接する裏側に、より多くたまっています。布団のあいだに熱風を送るかたちでは、裏側まで完全に乾燥させるのに結構な時間がかかってしまいます。
裏返して乾燥機に当てるようにすれば、湿気が飛ぶのが早くなりますから電気代の節約にもなります。
せんべい布団を蘇らせるには?
せんべい布団になってしまって、「これは捨てるしかない」と思えるものでも、これを試してからでも遅くないという解決策をご紹介します。ふっくらさせる方法でよみがえれば、また使えるようになるかもしれません。
布団は、側をはいで綿だけを外に干します。そのまま放置して昼間の日光、夜は、夜露に当て、これを5日間ほど続けます。水分を吸っては蒸発させることをくり返しているうちに綿がふっくらしてくるはずです。そうしたらまた側布でくるんで使えばいいでしょう。新品とまではいかなくても寝心地がよくなるでしょう。