間違った枕選び

高すぎる枕

朝起きて肩こりや背中のこりといった不快な症状がある人は、枕の高さを見直してみるといいでしょう。

「枕を高くして寝る」というのは、安心して眠ることができることの比喩ですが、高すぎる枕では、実際には安心して眠ることはできません。寝るときにいちばん良い姿勢は、人間が自然に立っているときの状態です。枕が高くなると、前に首を突き出した姿勢になり、首が痛くなったり、腰痛を起こしたりします。また、気道が狭くなるため、イビキの原因になることもあります。
では、自分に合った枕はどのようにして見つけたらいいのでしょうか?
自分にとって最適な高さの枕を選ぶチェックポイントは、自分が寝ていて気持ちいいということよりも、自然な姿勢で休めるかどうかということです。それはどんな人でも同じように目安となるものがあります。
横になり、枕を当てた状態で肩の下に手が入るかどうか確かめてみます。ラクラク入るようなら高すぎです。これだと、浮き上がった筋肉が一晩中、緊張していることになるので、朝には肩こりとか首が痛いといった症状に悩まされます。
良いのは、差しこんだ手に軽い圧力を感じるくらいが最適な高さです。

横向きで寝た場合の高さもみる

枕の高さを調節するとき、ただ仰向けに寝ただけで決めてはいけません。夜中に寝返りをうつ際に横向きになったりすることがありますから、そのときの高さも確認しておかなければ、安眠を得られる枕にはなりません。
極端に頭が上がったり下がったりしないよう、頭部から背骨にかけてのラインがまっすぐになる高さに調節しましょう。

枕の高さが自分に合っているかどうか、自分の顔で確認する方法もあります。体を横にしたときの顔が、怒ったように見えたり、頬のあたりに緊張が感じられたりするようなら、枕の高さが合っていない証拠です。自分に良い枕で寝ると、自分でもわかるくらい顔がほころぶはずです。

小さい枕は要注意

睡眠中ずっと同じ姿勢で寝ている人はいません。寝返りを打って横向きになったり、くるっと反対向きになったりと、何度も体勢が変わります。だから、枕が小さいとそのたびに頭がずり落ちてしまいます。それを防ぐには、最低でも45×65センチくらいのサイズが必要です。
また、大きさと同じように素材も大切なポイントです。人は寝ているあいだも発汗していますが、それは頭部でとくに発散させなくてはならない頭寒足熱の原則からいってもポイントとなります。ウレタンや化学繊維の枕は、通気性の点では快眠に対してデメリットになります。とくに夏は寝苦しさを増長させます。
日本では昔からそばがら枕が良いとされてきましたが、これも、現在では清潔さの点で疑問符がつくというので開発されたのが、パイプ素材です。
ストロー状のプラスチックなので、中身ごと洗って干せる点が最大のメリットです。

枕の高さや大きさは、本来、その人個人の身長や首の長さなど体型によって変えなければ、安眠できる最適な枕にはなりません。
それが、市販の枕だとあらかじめサイズも硬さも決められていて、選択の余地がありません。市販品の中には、パイプ素材の枕の中身の量が調節できるようになったものもあるので、そういったものを選んで自分に合わせるとよいでしょう。